鍼灸治療で出血?

rakkyodo2006-06-08

こんな電話がありました。
鍼灸治療を受けているのですが(他所で)、いつも帰り際に見ると私の血を拭いた脱脂綿が大量にあるのですが、鍼治療はそんなに出血するものですか?」
うーん。 答えにくい質問です。
言葉を選ばないと、その患者さんと鍼灸師さんとの関係を壊してしまうし、自分をアピールするのも”アコギ”な感じがするし、、、
で、答えました。
要約すると、受け手の体の状態によって出血しやすい場合があります。
むくんでいる、血管が弱い、熱がある時、血圧が上がっている、多血症の気がある、過度に緊張している場合、そんな時は出血しやすいです。
鍼灸師さんに原因がある場合は、、、
中国鍼のように使用している鍼が太い。
体の深い部分を治療ポイントとしていて鍼を深く刺している。
刺絡(シラク)と言って、血流の鬱滞をしている部分に鍼を刺し、出血を促す治療法を取っている。
鍼がヘタ。
言わずもがなですが、誤解の無いように付け加えますと、鍼が太くても、深く鍼を刺しても、必ずしも出血するわけではありません。
ただ、毛細血管を刺激して出血のリスクが高くなるという意味です。
逆に言うとどんなに細い鍼で浅い刺激でも、患者さんの状態によっては出血はあります。
ツボの選択によってもそのリスクは違ってきます。
患者さんにとっては出血があると、鍼治療が怖くなってしまうことでしょう。
我々鍼灸師は、患者さんに怖い思いをさせないように細心の注意をするべきです。
電話をくれた方には、安心して鍼治療を受けるよう伝えたつもりですが、さてどう感じられたことでしょう?
さて、上記の刺絡(シラク)は出血をさせることで強張った筋肉をほぐす、熱を下げる、血圧を下げることに顕著な効果があります。
でも、治療法を選ぶ権利は患者さんにあります。
もしそれが”嫌”なら、遠慮なく鍼灸師さんに伝えてくださいね。
鍼灸治療と言うのは、患者さんと鍼灸師との間で”作り上げていくもの”です。
なんなりとご希望を言っていただいていいのですからね。
http://www.chiryoin.jp

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